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2018.08.02

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夏季休暇における休業日のお知らせ【戸惑いが気づかせた新たな選択肢〜渋谷ストーリーvol.2〜】

※エージの創作ストーリーです。前回のストーリーはこちら

 

アヤとエリコがシーシャをしにその店に訪れたのは恐らく3度目だった。

初めて来た時はあまりの異空間にエリコは戸惑った。普段からクラブに出入りしていてもおかしくなさそうな若い女性だが意外にもいわゆる”遊び場”にいかない2人は空間に馴染むのに時間がかかったのだ。その事をエリコはよく覚えている。

そして2回目は初めての緊張感はなく、異空間を楽しむことが出来たのだ。
ただし楽しむことが出来たという記憶は特徴もなく平凡なものなのだ。それはエリコの記憶をより一層曖昧にさせている。

3度目の印象が忘れられないものになったのは仕事の緊張感から開放され、友達のアヤと一息ついた矢先に見知らぬ男たちが自分たちの話に入ってきたのだからいうまでもない。

「うちで働きませんか?」

シュンスケがふいに放った一言は2人にとって一生忘れることが出来ないであろう出来事になった。

見知らぬ人に声をかけられ、ナンパをされた経験は数え切れないぐらいある。それぐらい2人はモテることは事実であるが、初めてあった男に仕事をスカウトされたことなんてない。そして何よりも男の目が”女としての自分たち”ではなく”サラリーマンとしての自分たち”を見ている、少なくともほろ酔い程だったエリコはそう感じた。

シュンスケが放った言葉から数秒、回答に困っていたエリコが口を開いた時、

「すみません!」

隣にいたもう1人の男が遮るように謝罪をした。

エイジはこの独特な空気の間に耐えられなくなったのだ。先程の落ち着きとは反対に、勢いよく出た言葉だった。

「いえ…」

苦笑いをしたエリコはそう言うと、遮られる前に言おうと思ったことを飲み込んだ。アヤは酔っ払っているが戸惑っていた、見た目とは裏腹にエリコの方がこういう時は冷静でいられるのだ。

エイジはシュンスケを諭すように席に座らせた。

エリコはキョトンとしているアヤに他愛もなく話しかけ、元の会話に戻ることもせず新しい話をし始めた。
会話はしているが2人とも上の空で、先程の見知らぬ男の目がどうしても忘れられなかった。

30分程経ちアヤとエリコは自分たちの会話に夢中になる頃、知らないうちに男2人は席からいなくなっていた。
アヤはびっくりした出来事があったからなのかお酒のペースがいつもより早く酔っ払っていた。
エリコはお酒のペースは変わらなかったが、酔っ払うことが出来なかった。

 

終電より2本前の電車で帰る、これがアヤとエリコの暗黙のルールだった。しかし今日は珍しくアヤがいつもより酔っぱらい、終電になってしまった。

アヤと別れ、1人になり冷静になったエリコは出来事を振り返っていた。
夏休みがないことをアヤと愚痴っていた、見知らぬ男の働く会社にスカウトされた…一体なぜ…。
そして同時にあの男は誰なんだろうという様々な疑問が頭の中を駆け巡った。

エリコは気がついていなかった、見知らぬ男の言葉により初めて”転職”を意識した自分に。

 

▶NEXT:来年の夏
交錯するそれぞれの想い、奇跡の再会

 

■夏季休暇による休業日

2018年8月11日(土)〜2018年8月19日(日)

お取引先の皆様には大変ご迷惑をお掛け致しますが、何卒ご理解・ご了承下さいます様お願い申し上げます。

8月20日(月)より平常通りの営業と致します。

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WRITER:えーじ
ウェブサークル取締役。主に東京本社に生息しているが愛媛を始め全国、たまに海外にも出没しては二酸化炭素を撒き散らしている。

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