画像引用元:「インファナル・アフェア(無間道)」IMDb
2002年に香港で作られた本作は、高い評価を得て2006年にはアメリカでマッド・デイモンが、2012年は日本でも西島秀俊、香川照之が主演となりリメイクされています。
「インファナル・アフェア(無間道)」のあらすじ
青年ラウは香港マフィアに入り、その優秀さを理由にスパイとして養成するため、警察学校に送り込まれます。
一方、同じ時をして警察学校に入っていた青年ヤンは、優秀だったにもかかわらず、突然退学となってしまいます。実は警視に優秀さを買われ、マフィアへの潜入任務を命じられていたのでした。
2人の青年は、それぞれ敵対組織の中で名を馳せていきます。そしてとある麻薬取引の際、2人の運命が交差することになります。
「インファナル・アフェア(無間道)」のキャスト
トニー・レオン(ヤン役)
1962年6月27日生まれの香港の俳優です。
初めはTVでの活躍が目立ちますが、以後映画にも出演するようになり、スタンリー・クワン監督の「地下情」で注目を集め、国際的知名度も獲得。
最近ではマーベル作品「シャン・チー/テン・リングスの伝説」にも出演したことで再注目されています。
アンディ・ラウ(ラウ役)
1961年9月27日生まれ、香港の俳優です。
多くのTVドラマで活躍後、香港では映画のメジャー作品にも出演が続きます。歌手としての活動もしており、本作の主題歌もダブル主演のトニー・レオンとデュエット曲を披露しています。
アンソニー・ウォン(ウォン警視役)
1961年9月2日生まれ、香港を代表するスター俳優の1人です。
反政府運動「雨傘運動」を支持したとされ、一時露出が見られませんでしたが、映画「淪落の人」にノーギャラで主演を務めたことでも話題になりました。
「インファナル・アフェア(無間道)」の見どころ
ラウの苦悩
画像引用元:「インファナル・アフェア(無間道)」IMDb
マフィアに入り、スパイとして警察学校に送られるラウ。マフィアに忠実なラウは、警察の情報を流し続け、麻薬取引の検挙を失敗させることに成功します。マフィア内での評価も上がる一方、警察でも出世をしていくラウ。結婚もして公私共に順風満帆に見えるラウですが、次第に善と悪の間で、自分がどの道を選ぶべきか苦悩をにじませます。
ヤンの苦悩
画像引用元:「インファナル・アフェア(無間道)」IMDb
「根は警官、表はマフィア」という、ラウとは逆で警察からマフィアに潜入している捜査官ヤン。
麻薬を試さないといけないこともある、そしてその味の良し悪しすら分かるようになってしまう。世間での身分も悪く、結婚をし子供を持つこともできず、フラストレーションが溜まるヤン。
潜入がバレるバレないの恐怖心は、ヤンとラウいずれも同じように思えますが、良い者側(警官)から、悪い者側(マフィア)に潜入する方が良心が蝕まれることが、鮮明に描かれています。
ウォン警視の苦悩
ヤンを潜入捜査官に選抜した張本人。警官である正義感を持ちながら、悪に染まらないといけないことに苦悩するヤンを温かく見守ります。とはいえ、何年もこれが最後だと言いながら引き伸ばしてるんですけどね…。それでも誕生日を覚えていたり、最後は知ってか知らずか、ヤンを逃してくれたり。拷問されても口を割らないカッコイイ警視です。
「インファナル・アフェア(無間道)」の感想
ヤンの信念たるや圧巻
潜入捜査官が潜入先に傾倒してしまう話はよく聞きますが、ヤンは一貫して警官であるところが素晴らしいです。もちろんマフィアの仲間を想うこともありますが、それは悪人だからではなく、善人だからこそ。ヤンが警官としての信念を貫いてくれるのは、観ている側としては後味がいいですね。
ラウが改心してくれたことを願う
画像引用元:「インファナル・アフェア(無間道)」IMDb
マフィアから警察に潜入し、警察を裏切り続けてきたラウ。最後は警官として善人になろうと、自分で自分の道を選びます。しかし、それだけでは終わらないのがこの作品。果たしてラウは、善人になる道を選び続けてくれるのでしょうか。そうでなければこちらは後味が悪すぎる…!
期待されなかった者の末路
マフィアのボスに見出され、多くの任務を任され重宝されるラウとは裏腹に、マフィアの中には評価されず燻っている下っ端たちがたくさんいます。最後のどんでん返しを起こしたのは、まさにその下っ端マフィア。
ラウのように荒波に揉まれることもなく、恨みつらみが溜まって、結局1番の大事をしでかすのは、期待されず追いやられた青年なんですね。最後の最後をうまいこと持っていかれて、この映画に"してやられた感"を演出してくれています。
「インファナル・アフェア(無間道)」のVOD配信情報
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