画像引用元 「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」公式サイト
2020年に公開されたフランス映画です。監督は映画『タイピスト!』で知られるレジス・ロワンサル監督。出版社の社長と彼が雇った翻訳家たちを軸に描くサスペンスとなっています。
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「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」のあらすじ
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各国の空港から9人の翻訳家が、フランスに向かって旅立ちます。彼らは全員、同じ出版社から雇われたのです。彼らに与えられた仕事は、世界的に人気のあるミステリー小説の翻訳を各国の言語に翻訳することでした。
出版社の社長・エリックは新作の内容流出を何より恐れており…。翻訳家全員を閉じ込め、外とは一切連絡を取ることができない状態で仕事をさせることにしたのです。
施設内には大量の翻訳資料のほかに、プールやシアタールームが用意されてはいたものの…。翻訳家たちは、監視されながら翻訳の仕事を行うことにストレスを感じていました。それでも、励まし合い、休憩時間にシェフの料理やお酒で気を紛らわせながら翻訳を行っていたのですが…。
あんなにも厳重に注意していたというのに、なんと新作小説の冒頭の一部が流出してしまったのです!さらに、流出させた犯人は、大金を要求し「払わなければ他のページも流出させる!」とエリックを脅迫しました。
エリックは、翻訳家の中に犯人がいると決めつけます。そして、彼らの部屋を荒らして無理やり調べ、全員を下着姿にしてまで犯人探しをしようとするのですが…。
「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」 のキャスト
画像引用元 「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」公式サイト
ランベール・ウィルソン(エリック・アングストローム役)
1958年8月3日生まれ。フランス出身。
映画『マトリックス』シリーズでメロヴィンジアン役を演じていました。
2021年12月公開のシリーズ最新作にも、出演が決定。
また、俳優業だけでなく歌手としても活動しています。
アレックス・ロウザー(アレックス・グッドマン役)
1995年5月4日生まれ。イギリス出身。
16歳の時、舞台作品で俳優デビュー。
映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』で
主人公の子どもの頃の役を演じたことで話題となりました。
ドラマ「このサイテーな世界の終わり」では主役をつとめています。
オルガ・キュリレンコ(カテリーナ・アニシノバ役)
1979年11月14日生まれ。ウクライナ出身。
177㎝の長身を生かしトップモデルにまで上り詰めたのち、女優に。
出身のウクライナ語だけでなく、ロシア語、フランス語、英語など
6か国語を話すことのできる才女でもあります。
代表作は、映画『007/慰めの報酬』『ブラック・ウィドウ』など多数。
主人公さえ不明!?予測不能な作品の見どころ
画像引用元 「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」公式サイト
社長の話し相手は…?
翻訳家たちの前で、出版社の社長・エリックは決まってビシッとスーツを着ています。しかし、彼らを呼び集めた2か月後…彼は、なぜか刑務所に入っているのです。
社長であったはずの彼が、どうして刑務所に入ることになったのか。そして、刑務所の面会室で彼が語りかけている相手は、一体誰なのでしょうか?それとも、彼の1人語りなのか…?
そのすべてが明らかになった中盤からが、この映画の『本当の始まり』となっています。
序盤はどこか不穏な空気はありつつも、表面上は穏やかなシーンが続きますが、そんな何気ないシーンの中にも、実は重要なことが含まれているんです。中盤に入る辺りでエリックと、彼に関係する『ある人物』のことが明かされ、そこから一気に引き込まれていきますよ。
脅迫犯だけでなく『主人公』さえ不明!?
冒頭で、9人の翻訳家、社長のエリックなど主人公っぽい人達が何人か登場します。でも実は本当の主人公は、人物紹介や前半を少し見ただけでは分からないんです。主人公が固定されていないので、物語の視点も、ある人から別の人へと変わっていきます。
エリックを脅迫した犯人だけでなく、主人公が誰かさえもよく分からないまま、物語が進んでいくという変わった作品なんです。しかも、驚くような展開の上に、さらに何層にも「裏事情」が練り込まれていて、結末が一切読めません。
真の主人公、犯人の狙い、エリックの隠していたこと…そして、翻訳家たちの意外な秘密や本音も、さらにこの映画を盛り上げています。
『先が読めない!』と言いながら展開が簡単に読めてしまう作品にウンザリ…という方には、特におすすめです。
見終えた直後なのにまた見たくなる!
画像引用元 「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」公式サイト
実話を生かした設定!
この映画の「翻訳家を集め、外とは一切通信・連絡ができない状態で仕事をさせる」という設定は、外国のある出版社が実際に行った新作流出の防止策を利用したんだそうです。
映画を見てみると、確かに「いかにも事件が起こりそう…」という特殊な環境なんですよね。一つの設定から、ここまでテーマ性のある話が広げられるということにも、驚かされました。
レジス・ロワンサル監督は、過去に『タイピスト!』という映画の監督もしています。作品の雰囲気や映画のジャンルとしては別物なのですが、目の付け所の良さ、素材を生かして面白い作品を生み出すという点はやはり共通しているなと感じました。
芸術家や働く人へのリスペクト
メッセージとして、この作品から1番強く感じたのは『作品を生み出す芸術家』に対するリスペクトです。また、どんな人間にも尊厳があり、それを軽んじることは許されない!という、強い思いも感じました。
芸術関係の仕事をしている方以外でも、雇われて働いたことがある人ならば『ある人物』の言葉や考えには、共感できる部分が多くあるでしょう。
芸術家に限定せず、雇われている側と雇っている側という関係性を取り上げ、より多くの人に『人を雇うこと・労働環境』について問題提起しているんです。そのため、サスペンスとして楽しみつつも、自分の仕事や働き方について考えさせられました。雇う側に立っているという方は、また違った感想を持たれるでしょうね。
二度目がすぐに見たくなる!
この映画は、一度見た後でも、もう一度楽しめる仕掛けが隠されている作品です。
ミステリーやサスペンス作品の多くは一度観れば満足してしまったり、種明かしされたら二度目はどうしても楽しさが半減してしまうものです。衝撃的な真実が明かされたり、結末に強烈な印象が残る作品の場合、特にそういった傾向が強くあります。
ですが、この映画は種明かしをされ驚かされた後でも、もう一回見られる作品です。というより『どうしても、もう一度見たくなってしまう』作品なんです。
「あの場面で○○は、どういう顔してたっけ?」「あそこに○○がいたの!?」など、最初からもう一度画面の隅々まで見て、確認したくなっちゃうんです。
うまーく顔が隠されていたり、過剰にも思えるほどの演技をしていたり、目で合図を送っていたり…。一度目では分からなかったところ、登場人物たちの関係性が二度目では浮き上がるように見えてきます。
同じ作品ではあるんですが、こうして一度目と二度目でまったく違う楽しみ方ができるというのも、この映画の魅力となっています。
「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」のVOD配信情報
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